夢想恋華
□夢の中のアイツ
1ページ/2ページ
久々に、アイツの夢を見た
8才の時、実家を飛び出して、闇の世界で生きるようになって徐々に見なくなった……アイツの夢
見捨てられたのかと思ってた
俺がどんどん汚れていくから、こんな俺なんか…嫌いになったのかと思った
だから、凄く嬉しくて、安心した
昔と変わらない、優しくて温かいアイツの手
ずっと逢いたかった、アイツの笑顔
きっと、俺とアイツの出会いはもうすぐ…――
*夢の中のアイツ*
「おはようございます!10代目!」
「おはよう、獄寺君」
「はよーっす、獄寺」
「ちっ、テメェには言ってねーよ、野球馬鹿!」
「ははっ、相変わらずなのなー」
俺が並盛に来て数週間
尊敬出来るボスに出会い、とても充実した日々を送っていた
(これで、アイツにも出会えたら…文句ねぇのに)
今朝、久々に見た夢のせいで、俺の頭はアイツでいっぱいだった
名前も知らない、夢の中の俺の恋人…
いや、実際恋人なのかはよくわかんねーけど
とりあえず夢の中の俺がアイツを好きなのは間違いない
「獄寺君?急に考えこんじゃって…何か悩み事?」
「え…?あ、すみません!!!なんでもないです!!!」
馬鹿か俺は…
アイツの事ばっかり考えて、10代目に心配かけるなんて…!
これじゃ右腕失格だ
よし、10代目といる時はアイツのこと考えるのはやめよう…
「「「アジト?」」」
「そうだぞ。マフィアにはアジトは必須だからな。今から作りに行くぞ」
始まりは、リボーンさんの何気ない一言
並中にボンゴレのアジトを作るという提案だった
「いいっすね!作りましょう、10代目!」
「ははっ、マフィアごっこも本格的だな〜」
「だからごっこじゃねぇ!!!」
そして俺達は、リボーンさんの提案で応接室にアジトを作る事になり、応接室に向かった
そこで、運命の出会いをするとこも知らずに…―――