短編

□愛を、君に
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「はぁ…」

「どうかしたんですか?10代目?」




暖冬だった関東にもついに初雪が降り、寒さを増した2月上旬


登校途中に10代目が小さなため息をはいた





「それがさぁ…もうすぐバレンタインじゃない?ビアンキが張り切っちゃってさぁ…昨日も試作品を食べさせられそうになって…」

「ははっ、大変だな〜」

「す、すみません…あんな姉で…」

「獄寺君が謝ることじゃないよ。ことビアンキに関しては1番苦労してるのは獄寺君なわけだし…。
獄寺君に今のところ被害がないのが不幸中の幸いだね」

「じゅ、10代目ぇ…!」




姉貴のせいで10代目が悩んでいらっしゃるのに、何も出来ないなんて………俺は右腕失格だ!




「でもな…せめてビアンキからじゃなくて京子ちゃんからなら、ポイズンだって嬉しいんだけどな…」

「ポイズンでも、ですか?」

「うん。やっぱり好きな子から貰うチョコは特別じゃない?」

「俺も俺も!ポイズンだって獄寺からならスゲー嬉しいぜ!!!」

「………」

「獄寺…?」

「………」

「せめてシカトはしないで欲しいのな;;」

「いや、本当に聞こえてないんだと思うよ…」





好きな人から貰うチョコは特別…


日本人って、みんなそうなんだろうか?




なら、雲雀も…―――







*愛を、君に*




 
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