□二律背反
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ときおり全てを壊してしまいたい衝動に駆られることがある。
世の中が自分の思い通りにならないことなど百も承知で。
それゆえに、どんなに足掻いたところで矮小な自分の力ではこの世界を僅かでさえ変えることができないと思い知らされ。
いっそ、この指先から産み出す焔で全て焼き尽くしてしまおうか、と。



ときおりこの世界の全てが愛おしくてたまらないことがある。
暖かい光と爽やかな風と優しく強い人々。
そんな綺麗なものだけで構成されているわけではないと知っていても。
だからこそ儚く脆くしたたかに息づいているこの世界を。
この二つの腕(かいな)を広げ守りたいと。





金色(こんじき)に輝く君のいる、この世界を…




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