□研究対象
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子供とは他人のことなど頓着せずに自分自身を優先させるものだ。
自分を後回しにしても弟を優先させる彼は、だから子供らしくないと言える。

他はどうあれ、自分の定めた課題(目的)に対して譲ることなく、他を省みず意を通そうとするのは実に子供らしいと言える。

そこで我を通すためにか、それ以外についてはいっそ無頓着と言えるほどにこだわることをしない。

興味のないことにはとことん無関心となる子供ならではなのか。

それとも。

自分の優先事項を何よりも優先させるためにそれ以外については譲歩する大人としての判断なのか。

目の前で「情報を寄越せ」と駄々をこねながらも子供らしくない目つきの少年を目にするたび、彼が子供なのか大人なのかわからなくなる。

知れば知るほど、更に知りたくなる。

一つ一つ項目をあげ、それに対して子供なのか大人なのかを判定していきたくなる。

彼について知りたいという欲求は、研究対象に抱くにしてはいささか粘着質なものであるということに、ロイ・マスタング本人もすでに気付いている。





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