09/30の日記

21:58
素直シンアス・思いがけないバレ方
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「せっかく二人きりなのに、どうしてそんなに、そわそわしているんですか?」
「うちの父が、有名柔道家としてトーク番組に、と思うと、落ち着かなくて……」
「お父さんが?」
「うん。しかも、生放送なんだ。何を話すのか、心配で……」
「いつ放送されるんですか?」
「今、放送してる」
「えっ!?テレビ、つけますよ。あっ!出てる!」


【では、大学時代に奥様と出会われたのですね。そして、結婚されて、伝説のマネージャーと呼ばれているアスランさんが生まれたと】
【はい】
【奥様のお写真はこちらですか。うわ〜すごい美人ですね〜】


「うわっ、母の写真は、まずい!」
「眼鏡はずしたあんたに、そっくり!」


【あれ?アスランさんがマネージメントしている、今人気のアーティスト、シンのPVの美女が話題になってるんですけど、あの美女に、奥様は似ていらっしゃいますね】
【そりゃあ、似てますよ、親子ですから】
【は?お、親子ぉ!?え〜っと、あの……娘さんもいらっしゃるんですか?】
【娘はおりません。PVに出たのは、息子です】
【ま、待ってください。PVの美女はシンの恋人だと発表されていますが、つまり、シンの恋人であるPVの美女の正体は、アスラン・ザラさんだと……!?】
【はい】


「うわ〜〜〜バラされたーーーー!」
「あんたが美形なのが、世間にバレたーーーー!」
「シン!嘆くポイントは、そんなところじゃないから!」

【アスラン!シン君!見ているか!こそこそせずに、公言してしまえばいい。恥じることなどないのだ!堂々と、幸せになるがいい!】

「生放送……取り返しがつかない……」
「あ、ハイネから電話がかかってきました」

『あはははははははははは』
「爆笑かよ!」

『ははは、いや、すまん、つい。面白いこと、もとい、大変なことになったな。きっと取材が殺到するぞ。どうする?』
「……こうなったら、堂々と発表しますよ」
「シン、そんな……!」
「大丈夫。あんたが美形だって知って群がってくるやつがいても、けちらしてやります」
「そんなことは問題じゃなくて!」
「……大丈夫ですって。前にも言ったでしょう?ファンの心は、ちゃんと歌でつなぎとめます。その力はあるつもりです。あんたも取材を受けるの大変だろうと思いますけど、お父さんの言う通り、恥じることなんてない。堂々としていましょう」

「シン……」
「アスラン……」

『あっ。お前ら、今、チューしただろ!聞こえたぞ!チュって!おーい、聞いてるかー?二人の世界作るなよ〜』

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