05/05の日記

12:47
ミニアスランの子供の日
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「今日は子供の日だね〜シン。子供の日って、男の子が主役だよね」
「まぁ、そうだな。嬉しそうだな、アスラン」
「うん。マユちゃんがね、子供の日用の服、作ってくれてるんだ。できあがるまで部屋に入っちゃダメなんだって」
「子供の日用の服って、どんなだろうな」
「鎧兜かな?」
「それは、マユは作れないんじゃないか。折り紙でなら、作れそうだけど」

「どんな服にしても、絶対、男物だよね!」
「アスラン……女装が嫌なら嫌って、マユにはっきり言った方がいいと思うよ」
「だって、マユちゃん、俺が女装したら喜んでくれるから……」

「今着てるメイド服をアスランが初めて着た時、マユは『似合う!』って叫んで、キャーキャー騒いでたな」
「あ!忘れてた!」
「なに?」
「シン、俺を、手の平に乗せて」
「うん」
「顔の前に持っていって」
「こう?」
「うん。……ご主人様」
「ええっ?」

「ご奉仕、させてください」
「ええええっ!?」
「アスランを、ご主人様の、好きにして……」
「ア、ア、ア、アスラァァァン!」

「って、シンと二人きりになった時に言ってみてって、マユちゃんが言ってたんだ。忘れてた〜。ねぇ、シン、ご奉仕って、なにかな?どういう意味なんだろう。えっ!?シン、うわぁっ!シンが泣いてる!大丈夫?どうしたの?」

「期待して損した……。マユめ……!」
「シン〜。泣かないで〜」
「……けがれた俺に同情は不要だよ。アスランはこんなに小さいのに……俺ってやつは……」
「シンは、けがれてなんかいないよ」
「アスラン……その澄んだ瞳が、時々憎いよ」
「憎い?シン、俺のこと嫌いなの?」
「ううん。大好きだよ」
「よかった」


「アスラン!子供の日の衣裳、できたよ!」
「マユちゃん!どんなの?」
「ふふ、私の部屋でお着替えしましょうね〜。お兄ちゃん、アスラン連れていくよ。着替えがすんだら、連れて来てあげる」


「マ、マユちゃん、こ、これは……?」
「アスラン、着てみて」
「え、いやぁ、これは、どうかと」
「……私、アスランがこれを着てくれるのを楽しみに、一針一針に愛をこめて、作ったんだよ。気に入らないの……?」
「うわぁっ!マユちゃん、悲しそうな顔しないで!着る!着るよ!わ、わぁい、俺こういうの、一度着てみたかったんだ。はは。ははは……」


「お兄ちゃん、見て見て!かわいいでしょ?さ、アスラン、床に立ってみて」
「なに着せてるんだ、マユーーーー!」
「パールのような光沢のある、小さなスパンコールをふんだんに使って、美しいうろこを表現したの!力作よ!」
「この衣裳と子供の日に、なんの関係があるんだよ!」
「なに言ってるのよ、お兄ちゃん!子供の日といえば、鯉のぼりじゃないの!だから、お魚!かわいいでしょ!」
「上半身、裸じゃないか!」
「魚の着ぐるみより、人魚の方が、いいと思ったんだもん。アスランの胸に貝殻のブラとか、つけた方がよかった?」
「ブラとか言うな!つつしみを持てーーー!」
「お兄ちゃん、うるさい!で、どう?アスラン、似合うでしょ?」
「似合いすぎてて、困るんだよ!」

「うきゃん!」

「「アスラン!?」」

「歩こうとしたら転んじゃったぁ。マユちゃん、これじゃ、歩けないよぉ」

「「……かわいい……」」

「マユ……認めたくないが、グッジョブ!」
「ありがとう、お兄ちゃん!」

「ねぇ、起こしてよぉ」

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