捧げ物小説 2

□プレゼント
1ページ/4ページ

 アスランは、シンからプレゼントをもらった。
 つきあい始めてから、初めてのプレゼント。
「絶対に、一人でいる時に、開けてくださいね」
 シンは、赤くなりながら、言った。

 アスランは、ドキドキした。
「今、ここで開けてもいい?」
「え、今、ここで、ですか……」
 ここはシンの部屋で、他人の目はない。
「ダメ?」
 中身が、すごく気になる。
「ちょっと、反応が怖いんで、ここで開けるのはやめてほしいな〜なんて、思ったり、するんですけど……」
 
 そう言われると、ますます気になる。
 アスランは、さっと、包装紙を取り去り、箱の中身を見た。

「…………シン、なに、これ……」
 出て来たのは、小さなボトル。
「書いてある、通りです……」
 商品名の下に、『バストアップジェル』と書いている。

「シン……」
「はい」
 すうっと、アスランは、大きく息を吸い込んだ。

「胸が小さくて悪かったな、バカーーーーー!」
「ぐはぁっ!」
 アスランのこぶしが、シンの頬に、くい込んだ。

 シンは殴られて床に倒れた。
 くぅっ。この強さ、女にしておくには、惜しい。
 アスランが男だったら、彼女にはできないわけだが。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ