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□誕生日
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「お、おい。ホントに大丈夫か?」

「大丈夫、心配しないで。…てぃやあ!」


明らかに料理の時には出てこない言葉を郁は発していた。

郁が何故料理をしているかというと、今日が堂上の誕生日だからだ。

私がご馳走作ってあげると言う郁だったがその腕前は…。


「もう少し普通でいいんだぞ。」

「えっ、普通でしょ?」


郁は包丁を高く振り上げ、勢いよく下ろす。
りんごの皮剥きは昔よりは上達したが料理の方はまだまだだった。

はらはらしながら堂上は見ている。

それに、今出来ているメニューは刺身、焼きそば、豚カツ、サラダ、デザートにはケーキまである。

そして今作ってるのはカレーだ。

「お前は誰の為に作ってんだ?玄田のおっさんにか?」


心の中でそう叫ぶが、流石に一生懸命な郁にそんな事は言えない。

1時間後。



「出来たーー」

郁は料理の数々を机に乗せ終え伸びをした。




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