小説

□空茶様より
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(その、笑顔が眩しい。)
いつものように笑う彼はぼくの頭を撫でる。もう子供じゃないのに。いや、まだ
子供、だけど。
どうしてそんな嬉しそうに笑えるんですか。ぼくはうつ向きながら呟いた。小さ
い声で言ったつもりだったけど聞こえたらしく、彼は優しい声色で言う。

「嬉しいから」

そのままだ。そのまますぎで思わず拍子抜けした声が出た。今ぼくはとても間抜
けな顔をしてるだろう。
嬉しいから、と言ったが何が嬉しいのだろうか。

「賢が元気だから」

げん、き。
彼は確かにそう言った。ぼくは元気なのだろうか。でも嘘を言わない彼が言うん
だから本当なのかもしれない。元気、とは。
わらう。もうわらってしまおう。すると彼は頬をつねってきた。
なんですか、痛いです。頬を引っ張られながら言っているから理解不能な言葉に
なっているだろう。

「もっと嬉しそうに笑えるだろ」

そんなあなたの太陽みたいな笑顔は真似できませんよ。ましてや、嬉しそうにだ
なんて。ぼくはそんな顔、できない。

「ほ、ら。笑えてる、じゃないで、すか」

声がかすれた。途切れ途切れにつむぐ言葉がなんだか憐れで泣きたくなった。
それ以前に、彼の言葉が暖かかったからかもしれない。

「ほんとだ、笑えてるよ」

嬉しいこと。ぼくにとって嬉しいことは、彼が嬉しそうに笑えること。
(太陽、みたいだ)


――――
*あとがき
まず最初に、このような素敵な企画に参加させて頂き、誠にありがとうございま
す!
何か書こう書こうと思っているうちに時間が過ぎてしまい、急いで書き上げたも
のなので色々おかしいですが(笑)でも愛はこもってます!
(一応)無印に登場した遼を出してみました!テイマーズで知った方も多いかもし
れませんが、実は無印からの長生きキャラなんですよ^^
そしてわたしは、遼と賢が大好きなのでこの二人を、と。モン出なくてすみませ
ん…。
ま、マイナーですみません…。
それに八月一日に全く関係なくてさらにすみません……。
ま、まあそこは愛で包んで頂けると…^^
では、ありがとうございました!







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