りゅき☆すた
□第2話 契約
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「うわぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
龍の火球が二人を襲う。
なんとか直撃を避けた二人は、再び走りだした。
「……!、時間ね…」
「うわっ!か、体が…」
いきなり、シンジやかがみの手や体が砂がこぼれていくかのように消えかかる。
ミラーワールドでの活動時間の限界が迫ってきている証拠だった。
「あんたもとっとと脱出したら。消えたくなかったらね」
そう言うと、かがみはビルのガラスのドアから現実世界へと帰っていった。
「あ、おい!」
置いてけぼりをくらったシンジは、自分もそこから帰ろうとするのだが、
−ガンッ!!−
「……いってーー!!」
ただガラスのドアにぶつかるのみだった。
『来た所から帰れー』
何もないはずの空からかがみの声が響く。
どうやら、現実世界からもある程度の干渉はできるようだった。
「来た所から帰れって、どうやって来たかもわかんねぇのに……うおっ!」
再び龍がシンジを狙い火球を放つ。
シンジはその場を逃れるため、とにかく走った。
その時、走るシンジの視界にたくさんの車が見える。
その中に、シンジが引きずり込まれた車の姿があった。
「(……もしかしたら。くそ!悩んでる暇はねぇ!)」
シンジは思い切って、その車へと飛び込んだ。
−現実世界−
「うわっ!」
車からシンジが飛び出る。あとほんの少し飛び込むのが遅かったら、龍の火球で焼かれている所だっただろう。
変身が解け、そこにこなたとかがみが駆け寄る。
「ちょっと君!大丈夫!?」
こなたの心配そうな声が聞こえる。
シンジの意識は、そこで途切れた。
りゅき☆すた
第2話 契約
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