textソウルイーター
□赤×緑=夕焼け
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PM4:00。学校が終わり帰る時間だ。
死武専でももちろんそう。
チクタクチクタク
時計の針が進む。
人を待っている時はやけに針の進む音が大きく聞こえるのは気のせいだろうか。
(マカのやつ遅えな。)
ここにも一人待ってる人がいた。
どうやら一緒に帰る彼女を待っているようだ。
この少年一見Coolを装ってるように見えるが、実は少しイライラしていた。
(何だよ、マカ。すぐ来るってたじゃん。)
イライラ
(くそっ、心配だ。探しに行こ。)
学校の中_____
「マカー。いねえのかあ?」
教室には少年の声が響き渡る。
(あいつ。どこいんだ?)
少年は走り出した。
少し行くとボソボソと人の声がした。
(おっ、マカかも。)
少年の走るスピードが速くなる。
だが人がいる曲がり角の所で急に少年がとまった。
「マカさん。僕と付き合ってください!!」
「えっ、でも私付き合ってる人がいて「関係ないです!!俺の方がマカさんが好きです!!それにあいつ全然いい噂聞かないし、マカさんに不釣り合いですよ。」
明らかに少年が探していたマカという少女は告白されていた。
(何だよ。そいつの為に残ったのかよ。馬鹿馬鹿しい、帰ろ。)
少年は歩き出した。
すると後ろでバシンと凄い音がした。
少年は立ち止まり後ろを見た。
「何ですって!?ソウルの悪口言うなんて誰であっても許さない!!いい噂を聞かない?そんなの私がいっぱい知ってるからいいの!!それに私が好きだから関係ないわ!」
バシンという大きな音。
それはマカという少女が告白した男子に本でチョップをした音だった。
名付けてマカチョップ。
「あんたにソウルのいい所なんて分からないわ。知ってほしくもない!!」
さようなら。そう言い少女は少年がいる曲がり角の方に歩いていった。
「ソウル!!」
少女の声でソウルと呼ばれている少年は我に返った。
「迎えに来てくれたの?帰ろ!!」
「お、おう。」
帰り道______
(それにしてもマカがあんな事言うなんて。もしかして空耳?)
少年はそう考えていた。
「ねえ、ソウル!」
「何だマカ?」
「私が言った事嘘じゃないからねっ///」
俯きながら少しスピードを上げ歩く少女。
どうやら少年が聞いた事は空耳ではないらしい。
「マカさーん。顔真っ赤ですよ?」
そう言いニヤリと笑う少年。
「うっ、うるさい//!」
バシン
「痛え!チョップはないだろ!」
「そっ、ソウルが悪いんでしょ//!」
顔を真っ赤にし小さい声で言う少女。
(そんな所も可愛いんだけどな。)
「よし、早く帰るぜ。」
「うんっ!」
赤×緑=夕焼け
手を繋いで帰ったのは二人だけの秘密!
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