タレ文BL小説
□恋するドルチェ
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手塚が願ってもない事するからぁっ!
言葉が上手く出せない。
多分今、手塚の目に映っている僕は、耳まで真っ赤にした不細工な感じの僕。
だけど手塚はそんな事お構いなしに、僕の腰に手をやり、もう片方の手で僕の手を撫でている。
「不二……」
三度目の囁き。
顔を見ると、普段からは想像できないような穏やかに微笑んでいる。
手塚の顔がまた近付いてくる。
二回目のキス。
「一度してしまうと歯止めが利かなくなりそうだから極力触らずにいたんだが……」
名残惜しそうに離し、その一言。
その言葉に僕は虚脱せずにはいられなかった。
あの一件以来、手塚はネジが外れたのか、スキをみてはキスをしようとしてくる。
嬉しいのは嬉しいのだが……。
なんで堅物と思ったんだろう?
そう思わずにはいられない今日この頃だった。
−END−