世界の物語

□第13話「記憶を知る人物」
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リフィルの仲間に会いに行こうと部屋の扉を開けると、ちょうど誰かが歩いて来た。



???「…」



厳しい顔をした男。

でもどこかで見たような顔。


男を見てファラはリィアナの腕を引っ張って男の前まで行く。



ファラ「ちょうどよかった!リィアナ、この人はクラトスだよ」


リィアナ「リィアナです」



お辞儀をしてクラトスという男を見上げれば、彼は静かにリィアナを見ていたが目を閉じて息をつく。




(…?)




急に変な感覚を覚えてリィアナは胸に手をあてる。

違和感があるのだが記憶に全く覚えがない。



クラトス「クラトス・アウリオンだ、リフィルの傭兵として雇われている」



考えてる内に自己紹介を始めたクラトス。



クラトス「しばらくここで世話になる」


リィアナ「…」


クラトス「…」



見透かされているような視線。

敵意を持ってはいないのだが、何か違う。




ファラ「リィアナ?」


クラトス「何か言いたいようだな」



黙り込んでしまっていたリィアナにファラは眼前で手をひらひらさせている。



リィアナ「ううん、なんでもないよ」


ファラ「そう?あ、クラトス、さっきリフィルとジェイドが部屋に来てほしいって。案内するね」


クラトス「わかった」



ファラの後について歩き出したクラトスの背中を見送るリィアナ。
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