世界の物語
□第8話「守る」
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ジェイド「マナの大量消費が国際問題にされつつある一方、民衆はマナに依存しきってます」
ルカ「ナディも活動し甲斐がある、ってことなんだね」
ジェイド「そういうことです」
キールが呆れながら口を開く。
キール「近年マナ減少が危惧されている事について、よく大学で議論されたもんだよ、中には込み過ぎてテロ活動に参加するヤツもいたもんさ」
ジェイド「ええ、まさしくナディはテロの組織と言えますね。国で反国家組織として認定されかねないほどに」
ルカ「反国家…思っていた以上にすごい組織なんだね」
考えられないといった表情のルカに「全くです」と同意するジェイド。
ジェイド「なにしろ、マナの大量消費の批判を唱えるあまり文明そのものを後退させようと画策している人達ですからねぇ」
チャット「…それで、あなた方がテロの標的にされたというワケですか」
今まで黙っていたチャットがジェイドを見据える。
ジェイド「現在、我が国ではマナに替わるエネルギーの開発に着手しておりまして、近隣諸国に理解および協力をお願いする為、ルークが【親善大使】として各国を遊説して廻っているところです」
(ルーク…あの髪が赤い人だったよね、確か)
ジェイド「我々はそのルークの護衛任務中なんですよ」
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