世界の物語
□第7話「保護」
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ルーク「私の従者、ガイ・セシル」
ガイが目だけでリィアナに挨拶し、リィアナも軽く頭をさげる。
ルーク「えーと、よろしく…お見知りおき下さ、い……?」
恐る恐る隣の青年を見るルークにガイは笑いながら彼の頭を撫でた。
ガイ「よく言えた、偉い偉い」
ルーク「バ、バカにすんなよな!」
顔を赤くして手を払うルーク。
けどすぐに困った顔に。
ルーク「けど…駄目だな、ああいう口調、全然言い馴れねぇや…なぁ、リィアナ、だったよな?」
名前を呼ばれてコクンと頷くリィアナ。
ルーク「悪いけど普通に喋らせてもらうけど…いいか?」
リィアナ「うん」
(普通に喋るってどういうことだろ)
ルーク「さんきゅ。ま、そんなワケでよろしく頼むよ」
ガイ「事情が事情でしばらく、ここで世話になるよ、リィアナ」
ルークに差し出された手をリィアナは握手をし、隣の青年とも握手をしようと近付くと何故か離れる青年。
(…?)
気のせいかと思ってもう一度リィアナが近付くと明らかにガイはリィアナから一定の距離をもつ。
目を瞬きさせるリィアナにルークが耳打ちする。
ルーク「ガイは女の人が嫌いなんだよ」
リィアナ「そうなんだ」
(性別の苦手とかあるんだ)
ガイ「き、嫌いじゃない!!」
納得するリィアナにガイが慌てて弁明する。