世界の物語

□第4話「歓迎会」
2ページ/5ページ


カノンノ「不安?」



尋ねるカノンノは笑顔だ。

空にかざしていた手を降ろして首を振る。



リィアナ「不安?……なんでだろう、と考えてる」




首を傾げて答える少女にカノンノは「うんうん」と首を振って、はにかんだ。




カノンノ「そっか…!楽しみにしてて!」


リィアナ「…?」



(楽しみ??)





思わぬ返しに益々混乱してしまう。


それからニコニコとずっと笑顔だったカノンノにただただ首を傾げるリィアナだった。

































のんびりとした時間が過ぎていき、やがて空がオレンジに染まる頃。
カノンノとリッドが立ち上がり梯子に向かう。


それを眺めているリィアナ。






(次は誰が来るんだろ)




と考えていると…―――












ポン、










いきなり肩を優しく叩かれ、手を握られる。

握られた手の先を見れば笑顔のカノンノと梯子の方で待っているリッドの姿。



リッド「何ボーッとしてるんだよ」

リィアナ「?」



笑いながら話し掛けるリッド。



カノンノ「さ、行きましょ!みんな待ち構えてるから」


リッド「オレも待ちくたびれたぜ…」


カノンノ「リッドはお腹が空いただけでしょ」




クスクスと笑うカノンノにさっさと梯子を降り始めるリッド。


リィアナの手をカノンノが優しく引っ張る。



カノンノ「ほら、行こう」


リィアナ「うん」













既に見慣れた通路を歩き、いつものようにご飯を食べている食堂の扉までたどり着くと、カノンノとリッドが「先にどうぞ」と言わんばかりの顔で促す。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ