世界の物語

□第25話「再会」
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そこにいたのは港で財布を取り返してくれた青年、ユーリだ。


間違いない。


リィアナは少し驚きながらも青年に頭を下げる。



リィアナ「あの時は本当にありがとう」



丁寧な挨拶にユーリは口を軽く押さえて笑う。



ユーリ「おいおい、いつの話だ?礼はいいって」

リィアナ「いつだっけ…いち、に…」



指折り数え出したリィアナに青年は「数えなくていいから」と、遮る。





チャット「リィアナ、あなたの知り合いだったんですか?」




少しびっくりしたようなチャットは二人を交互に見る。

ユーリは首を軽く捻りながら「ちょっとな」と適当に流し、彼の隣にいた女性が笑いかける。




リィアナ「エス、テル…だっけ…?そう呼ばれてた気がする」


エステル「はい、エステリーゼと言います。エステルでいいですよ?」



チャット「コホンッ!!」




わざとらしく咳をして、チャットに注目が集まる。

首を同時に傾げるリィアナとエステルにユーリがまた笑う。



チャット「とにかく再会は後にしてください。リィアナ、いいですか?」


リィアナ「うん、邪魔してごめん。セネル、行こう」

セネル「あ、ああ…」



会話に入れなかったセネルは少女の呼び掛けに答え、ユーリを一目見てリィアナの後を追いかけた。


二人が出て行くのを見届けて青年は一人呟いた。





ユーリ「ギルドの人間だったのか」











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