世界の物語
□第20話「暗闇の声」
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ラルヴァの実験から数日。
あの凄まじいエネルギーを披露してからというもの、あちこちでマナ離れが更に進み、マナ至上主義であるナディの活動は活発していくばかり。
ラルヴァを頼る、導入するということは結果ナディのテロ対象になるということ。
安定した豊かさを求めればマナの消費が増えるのは仕方がないことであり、限られたマナを浪費する大国グランマニエは反省すべき点はある。
だが、今朝の新聞に書かれていたナディの主張は…
【マナこそ世界の真の礎。我等人類は文明を後退させ、マナの恵みと調和すべし】
リフィル「文明を後退させるなんて、ナンセンスね」
新聞をバサッと机に投げてリフィルは頭を抱えた。
リィアナ「…」
机に無造作に広がった新聞を手に取り、リィアナはナディの主張が書かれている記事に目を通す。
ジェイド「マナがラルヴァに代わっても問題はなさそうなんですが、安全性が最優先で確認が必要ですね」
リフィル「暴発でもしてしまったら大変では済まなくなるわ…」
実験を目の当たりにしたからこそ、最悪の事態が想像できてしまい、リフィルはジェイドに向き直る。
リフィル「科学部屋に戻って研究を再開するわ」
ジェイド「そうですね…リィアナ」
名前を呼ばれ、新聞から目を離す。
ジェイド「ロゼット村難民の要請を受けまして、使いの方々が新しく仲間になりましたので挨拶をしておいてくださいね」
リィアナ「わかった」
そうして、リフィルとジェイドはいつものように科学部屋へと向かった。