世界の物語

□第18話「デモンストレーション」
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――ペリー鉱山



魔物が現れてしまい、今では誰も使っていない無人の鉱山。


トロッコや採掘用道具が辺りに放置されたままで、最近まではここで鉱石が掘られていた。

しかし、マナの減少と共に魔物が増えてしまい、ここペリー鉱山に巣くってしまったのだ。

人々はどうすることも出来ず、諦めるしかできなくなって鉱山を捨てることにしたのだった。




それを考えれば、そんな鉱山でのラルヴァの実験はうってつけの場所だろう。








鉱山内に三人の足音が聞こえてくる。






ジーニアス「リィアナって言う時は言うっていうか、意外に頑固だよね」



リィアナ「頑固、」




隣を歩く小さな魔法使いの男の子がこちらを見上げながら笑う。




リフィル「ジーニアス、頑固はないでしょう?」




先を歩いていたリフィルが窘める。




ジーニアス「でも現にチャットが諦めるぐらいだよ?」


リフィル「そうだけど…もっと違う言葉はないの?」


リィアナ「リフィル、鉱山のどこに向かうの?」


リフィル「…あなたは少しぐらい気にしたらどうかしら」





一日船にいるように言われていたが、ラルヴァの実験と聞いてセイジ姉弟の護衛に名乗りをあげたリィアナ。


何度もチャットにお願いをして許可をもらったけれど、正確にはチャットの方が折れたのだ。
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