世界の物語
□第10話「人形士」
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――サンゴの森
名の通り、色とりどりの美しいサンゴが一つの森として出来た場所。
アメールで採掘できる真珠とこのサンゴで綺麗なブローチができ、重宝されている。
そんな美しいサンゴ礁の森の奥、彼女はいた。
紫の獣、ウルフ。
見かけによらず獰猛なウルフに2、3匹だろうか、囲まれているのはリィアナ。
リィアナ「――(瞬迅剣ッ!!)」
剣を思いきり突き、その衝撃を受けてウルフが吹き飛ばされる。
フラフラな体で立ち上がろうとするがすぐに倒れ、ウルフはそのまま動かなくなった。
(今…!!)
隙を見て、残りのウルフに背を向けて一気に走りだす。
ウルフ達も後を追い掛け始め、やはり人間の足では追い付かれてしまう。
それでもリィアナは走り続ける。
そして――
カイウス「リィアナ!!!」
岩を蹴り、サンゴ礁の陰からカイウスが空中に飛び出す。
咄嗟にリィアナは横に身体を投げだし、左手に持っていた剣を地面に突き刺して体制を保った。
その動きを瞬時に見極めカイウスは剣をかざして重力に従い真下にいるウルフに一気に降下。
カイウス「―飛天翔駆!!!」
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