世界の物語
□第9話「アドリビトム」
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ジェイド『…我が国の正式な認可があればギルドとして自由に動くことができます』
笑顔を未だに崩さずにいるジェイド。
ジェイド「認可があるだけでも現状はまるで違うと思いますが如何でしょうか?」
今この場で嘘を言っているようにも見えない。
リィアナはまだ剣を構えようとしたままの態勢だ。
みんながジェイドの言葉に沈黙になるがカノンノがおずおずと口を開く。
カノンノ「…それが本当なら私たちにとって好都合になるんじゃないかな」
ジェイド「いくら私でもこの状況で嘘をつくなんていう馬鹿なことはしませんよ」
「ですから」とリィアナにジェイドは微笑む。
ジェイド「皆さんに乱暴なんてしませんよ、始めからこうするつもりでしたので」
その言葉にメンバーは安堵し、リィアナも剣から手を離してジェイドに頭を下げる。
リィアナ「剣を向けてごめんなさい」
ジェイド「気にしてませんから。船長、いい部下をお持ちですね」
チャット「…部下ではなく仲間です」
リィアナの隣に歩みでてチャットは笑顔を浮かべ告げる。
チャット「先程の案、受けましょう」
決断を聞いてジェイドはチャットを見るが彼女は人差し指を立ててニヤリと笑う。
チャット「ただし、あなた方もボクの船に乗ってもらいます、雑用やギルドの仕事を請け負ってもらう事になりますが当然構いませんよね?」
ジェイド「ええ、もちろんですとも」
条件を予め予想していたのか迷う事なく承諾したジェイド。