世界の物語

□第7話「保護」
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ガイ「ただ近くにいられるのが苦手なだけなんだ!断じて嫌いじゃないぞ!!!」


といいつつ、身体を震わせ苦笑いしているのには同情すら覚える。
ルークはそんな彼のなんともいえない姿に笑顔がひきつる。



リィアナ「大変?なんだね」

ガイ「すまない、リィアナ。気を悪くしてなきゃいいんだが…」


伺うガイにリィアナは首を振る。

安堵の息をつきながらも一定の距離を取る青年にリィアナは軽く同情していた。



(ふむ、どうやって話しかけたらいいんだろ)




ガイ「それは良かった、キミに嫌われたくないからな」


苦手と言いつつ女性が一瞬でも勘違いしそうな台詞を無意識にはきだす姿にルークは呆れる。



ルーク「……(…これで女嫌いなんだから、世の中わかんないよなぁ)」











「あら、あなたは…」





そこへ一人の女性が入ってきた。

長い髪をなびかせながらリィアナに近づいて厳しい表情を緩めて笑顔を見せた。



ティア「紹介がまだだったわね…私はティア・グランツ、グランマニエ軍情報課所属、よろしくね」


リィアナ「リィアナです、こちらこそよろしく」



(綺麗な人…)




じーっと自分を見つめてくるリィアナにティアは何事かと見つめ返す。



ティア「何かついてるかしら?」



服を払う仕草をするティアにリィアナは彼女の顔をみたまま。





リィアナ「綺麗だね」











ティア「………えっ!?」




リィアナの発言に一気に真っ赤になるティア、そして呆然とするルークとガイ。



リィアナ「ね、綺麗な人だね」



と突然振ってくるリィアナに二人が慌てる。



ガイ「へ…?あ、ああそうだな、ティアは綺麗だよな」

ルーク「き、綺麗だよ、確かに…」

ティア「…!!?」




ガイは先程の調子で返すがルークとティアの顔は真っ赤なことにリィアナはきょとんとする。










どこか食えないジェイド。

本人を目の前にして言うことに照れと抵抗で真っ赤なルークと真正面からしかも三人から褒められ真っ赤なティア。

リィアナから一定の距離を保ったままのガイ。




バンエルティアに新しい仲間が一人、また一人増えていった。









第7話・終
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