世界の物語

□第7話「保護」
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ジェイド「おや、立派なものですね。これは意外です」

チャット「意外ってどういう意味ですか!ずいぶん失礼な物言いじゃないですか!……助けるんじゃなかった」

ジェイド「これはこれは失礼を。私はグランマニエ皇国陸軍大佐のジェイド・カーティスと申します。あまりに立派な船に見惚れてしまったんですよ」


そう言って詫びるジェイド。
最後の部分がわざとらしく聞こえるのは気のせいではないだろう。

眉が多少釣り上がるもチャットは努めて冷静に対応する。


チャット「何を白々しい…まぁ、いいでしょう。ボクはこのバンエルティア号の船長、チャットといいます」

ジェイド「船長の勇敢かつ迅速な判断で我々を助けてくださったこと大いに感謝します」



リィアナはキールと共にそんなチャットとジェイドの会話を静かに聞いていた。
キールから話を聞くにはリィアナがあれから依頼を受けアメールの洞窟に向かった後、バンエルティア号から約200離れた海上から大砲の音がいきなりしたらしい。

甲板に出てみたらグランマニエの船が謎の集団に襲われていたらしく、被害が大きくグランマニエ側の船から要人らしき人物が小船に乗り移って脱出を果たしたのを確認したチャット達が彼等を保護しようと行動に移した。

また偶然にも彼等が逃げ込む進路方向とリィアナが捜索依頼の場所が同じで、そして遭遇という形で出会ったとのこと。




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