世界の物語
□第3話「自己紹介」
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リィアナを含めた3人の視線が彼に注がれる。
やがてみんなの視線に耐えれずキールは観念したように息を吐く。
キール「…ぼくはキール・ツァイベル。何か知らないことやわからないことがあったら……まず、ぼくに聞くといい」
リィアナ「うん。よろしく、キール」
素直に頷き、リィアナは改めて3人を確認。
リィアナ「私はリィアナ、これからよろしく」
ファラ「もちろん!仲良くしようね」
――…
全員に挨拶が終わったリィアナはとりあえず機関室に向かうことに。
カノンノはまだ終わらないのだろうか、合流しそうな気配がない。
歩みを止めて考える。
(待った方がいい、かも)
パニール「あら、リィアナさん」
声がした方に振り返ればそこにはパニールの姿。
リィアナ「あ…パニール」
――――…
パニール「それにしても本当にカワイコさんねぇ!」
(かわ、いこ?)
パニールは二言目にはリィアナを「可愛い可愛い」と言い続けている。
どこか興奮をしているのはきのせいだろうか。
リィアナの容姿はセミロングの茶髪に深緑の瞳、整った顔つき。
全く珍しい容姿ではけしてない。
しかしパニールは止まらないのだ。
パニール「港の荒くれ者どもが放っておきゃしません!いい男を見繕わなきゃいけませんわよ?……って、あらあら私、何を言ってるんでしょうねぇ!!」
パニールは羽をパタパタ羽ばたかせており、やはりどう見ても興奮していた
る。
(可愛い…よくわからないけど)
男のなんたるかを語り出したパニールの話を聞きながらリィアナはカノンノの帰りを待つのだった
第3話・終