世界の物語
□第3話「自己紹介」
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リィアナ「…ここかな」
そう言ってリィアナが立っている前には扉。
船長のチャット、カノンノ、パニールの他に7人のメンバーがこの船にいるらしい。
―――……
カノンノ『まだギルドを立ち上げたばっかりで、あんまり依頼は来ないんだけど』
と、どこか楽しそうに話すカノンノ。
あれからリィアナが仲間の一人になったことから船の案内や仕事についてカノンノが丁寧に教えている最中の事だ。
チャットは船の整備、パニールは家事と忙しく手が空いてるカノンノに案内役が回ったのだ。
カノンノ『あ、そうだ!』
リィアナ『?』
カノンノ『仕事をする前にみんなに挨拶してきなよ!』
リィアナ『みんな…他にも人がいるの?』
リィアナの問いにカノンノは笑顔で頷く。
カノンノ『私を含めて10人いるんだよ、そして、あなたが11人目』
リィアナ『11人目…』
カノンノ『空から降ってきたリィアナにみんな興味津々だったみたいだし』
結局、挨拶をしようということになりカノンノはリィアナを連れて船内を回る。
通路を歩きながら二人は1番奥にある部屋にたどり着く。
扉を開けないカノンノを不思議に見ていると彼女がリィアナに振り返る。
カノンノ『リィアナ、ごめん、一人でみんなに挨拶に行けるかな?私、確認したいことができちゃって…』
申し訳なさそうに謝る彼女にリィアナは首を振る。
リィアナ『うん、いいよ』
カノンノ『ありがとう!じゃあリィアナ、また後でね!」』
―――…
と、パタパタと来た道を引き返していくカノンノを見送ったのがつい先程。