□純
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遥か彼方に想いを馳せ、ふと陽の暮れてきた空を見上げた。そしてポツリと呟く。

『あぁ、もう逝かなくちゃ…』

そして立ち上がり目の前に広がる世界に別れも告げず目を閉じ、身を浮かべた。

『やっと解放される。楽になれる。』

そう言って旅立った。先の事なんてもう見えなくなっていて、とにかく早く死にたいと願ってしまったのだろう。

『ごめん…頼む…』

正面を向き、顔は下を向き、振り向き様にそう言った。だからこそ私は見届けるしかなかった。悲しみも苦しみも押し殺して…

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