執筆

□迂回
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ああ、胸が痛い
なんで?
そんなの判りきってるよ、



「彩ちゃん」
「なによ?」



笑いあう、その2人の姿
彩ちゃん
リョータ
そう呼び合うあの2人
見てるだけで
わたしの中に何か黒いものが有る
それが蠢く



ねえ
宮城くん、
他の子と付き合おうとしてたんだよね?
わたしには声をかけてくれないの?
わたしは彩子と仲いいから
ダメなの?












「宮城くん、」

「ん?」
なんて笑いながら振り返る

「ちょっと、一緒に食堂行かない?」

「いーぜ、いこいこ」
率先して
わたしの腕を引いていく
グイグイ、グイグイ













ああ、言わせてよ
お願い
言うだけでいいのに
優しくしないで、期待しちゃう
どうして?
なんでよ、













どんなに回り道したって構わない
だからお願い
わたしのもとに来てちょうだい
あなたに愛をあげるから、















お題配布
世界にひとり より『迂回』

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