魔法の部屋

□DIARY
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「あれ? 僕の愛しいハニーはどこ?」
教室から出て開口一番にジェームズが言った言葉だ。
「えっと、リリー・エヴァンスのことを言ってるんなら、あそこにいるけど」
リーマスが指差した方向に、ジェームズの目的の少女は居た。彼女は楽しそうにどこかの男子生徒と会話をしている。ネクタイから見て、おそらくレイブンクロー生だろう。
「・・・・・パッドフッド、ちょ〜っと手伝ってもらえるかな?」
「パス。やなこった。勝手に一人でやれ。俺は早くベッドに横になりてぇの」
何かを企んでいるであろうジェームズに、ぴしゃりと拒否の言葉を叩きつけるシリウス。
「冷たい奴だなぁ。ま、いいさ。僕にはワームテールとムーニーという親友がいるさ」
「悪いけど、僕達薬草学のレポートを仕上げなくちゃいけないから無理だよ。ね、ピーター」
「え? う、うん。」
にっこりと微笑みながら誘いを断るリーマス。ふられたピーターは慌てて相槌を打った。
「薄情者! もういいよ! 僕一人でやるから!」
頬をプウッと膨らませ、ジェームズは抜け穴を通ってどこかへ姿を眩ませた。
「さぁて、とっととここから離れるか」
「そうしますか」
シリウス達はジェームズを置いて、さっさと寮への帰路に着いた。
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