屋根裏部屋

□何度でも
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「っ!?」
いきなり背後から口を塞がれ、茂みの中に引き込まれた。彼女を連れ込んだのは、サングラスやマスクで顔を隠した三人の男だった。
シャルロットは地面に強引に押し倒され、抵抗できないように両腕両足を三人がかりで押さえ付けられてしまった。
ドレスが引き裂かれ、下着を剥ぎ取られ、彼女の豊かな乳房が剥き出しになる。その胸を一人の手が鷲掴みにして揉みしだく。悲鳴を上げたくとも、口を塞がれているために一声も上げられない。
「(いやあああああああああ!!)」
ゴッシャアッ!!
いきなりシャルロットの胸を揉んでいた男が五,六メートルほど真横に吹っ飛んだ。
驚いて見やると、血色の瞳を怒りでたぎらせ、恐ろしいほどの殺気を放つ魔王が立っていた。右手を固めた拳から血が滴り落ちている。
「てめぇら!! 俺のシャルロットに何してやがる!!」
グシャボゴォッ!!
残りの男二人を数秒で殴り飛ばし、ヴィルヘルムは愛しい人形を助け起こした。
「大丈夫かシャルロット!?」
「ヴィル・・・ヘルム、様」
彼の姿を見た途端、シャルロットは青い目から涙を流し、しゃくりあげながら話しだした。
「いきなり、ここに、連れ込まれて、無理矢理、服を、破かれて、それで、それで・・・」
「もういい!! 言うな!!」
ヴィルヘルムの悲痛な怒鳴り声に、シャルロットはビクリと畏縮した。
「あ、怒鳴ったりしてごめん。まずは警察に」
「嫌っ!! 嫌ぁ!! 嫌ぁっ!!」
シャルロットはヴィルヘルムにすがりついて泣き叫ぶ。取り出しかけた携帯をポケットに戻し、青年は少女を抱きしめ、柔らかな髪を撫でた。
「・・・わかった。誰にも知らせない。とりあえず、泥だらけだから綺麗にしよう。な?」
ドレスを破かれたために半裸状態のシャルロットの体をマントで包み、抱き上げて城に連れ帰った。
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