暁の夢
□狂花
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「花…ですか??」
『うん。すごくきれいなんだって。骸、知らない??』
私は、前に噂で聞いたことのある花について、骸に聞いてみた。
彼なら何か知ってるかも、と思ったから。
「花…色とか、その特徴とか何かヒントになりそうなことはわからないんですか??」
『んー…
獄寺が言うには、その花を咲かせるのはすごく難しくて、歴史上では、咲いた花を巡って争いが起きたこともあるんだって。
マフィアがひとつ傾くとかなんとか。』
「ほう。その話なら僕も何度か聞いたことがありますよ。
ですが、どうも腑に落ちないことがひとつ。」
『ん??何??』
「その話、いつ、獄寺隼人としたのですか??」
『(やべ…;)』
「今やべって思いましたね??」
『おっ思ってないよ;!!』
「クフフ…顔に書いてありますよ。」
『えっ…!!』
「全く、少し目を離すとこれですからね。
僕は心配ですよ。」
別にいーじゃない。
獄寺と話したって。
こんなこと聞けるの、並中じゃ獄寺くらいだもん。
てか、ツナとか山本じゃ知らないと思うし。
雲雀さんは、興味ないってバッサリ切られそうだし。
その前に、私の首がバッサリいきそう。
雲雀さんと話したなんて、骸に知られたら大変。
笹川先輩は、こう言っちゃアレだけど、頭ちょっとヤラれちゃってるから。
それもこれも、骸が並中に転校して来てくれれば全部解決するのに。
“制服がダサいので嫌です”
そうですかー。
黒曜だって、そんなたいしたことないじゃんね??
「だいたいあなたって人は…
…聞いてますか??」
『んーん。
右から左へ〜♪』
「押し倒されたいですか??」
『しっかり受け流す〜♪』
「ちょっと違う気がしますが。
…決めました。問答無用で押し倒します。」
『きょわッッ!!…っちょ、やめてよ、こんなところで!!
ここどこだと思ってるの??』
「公園の滑り台の上ですが、何か問題でも??」
『ありすぎだよ!!人が来たらどうするの??』
「見せつけてやりましょう。
僕らの溢れんばかりの愛をもっての行為を。」
『バカでしょ??』
「いいえ。
それにこの公園は、フゥ太の【並盛近辺で最も人気のない公園ランキング】で堂々の一位の場所ですよ??
この上なく野外セxXスに適しています。」
『そっそういう問題じゃ…
わっちょ……ぁ…ぅ…んッッ///』
「おや??嫌がる割に、こちらは早いですよ??もう……」
『むっ骸がいじわるするから…!!
ひぁ……ッッ//
ね、せめてベンチで…』
「おやおや、仕方ないですね。
まぁ、砂が入ったら大変ですからね。
それに無理な体勢での行為は集中力に欠けエクスタシーが半減……」
『わ、わかったから早くシて…!!(人来たらどうすんの!!)』
「はいはい…(そんなに焦れてたんですかね??いや、そんなはずは……だって一昨日…)」
しかも、花のことなんか絶対忘れてる。
花のことなんかよりも、ソッチの方が詳しいみたいだし。
全く、どんな中学生だよ。
ケモノかって。