Short story
□僕はこの夏恋をした14
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LSide
久しぶりの生徒会。面倒臭い事に変わり無いが、やはり楽しい。
資料を片手にあれこれ意見を出す。
すると、マットが隣に座っているニアに小さく声をかけた。
「……?」
ニアが応じるなんて、と、少し気になり、尻目に傍観する。
何の会話かは分からないが、所々は聞く事ができた。
「(地獄耳ですから)」
「お前…るの事…だろ?」
ニアがバッと、マットの方を向く。
「(…重要な所が聞こえませんね…)」
「だぁって…、L……」
「なっ、」
するとマットの口から私の名前が出てきた。
と、同時にかぁぁっ、と赤くなるニアの顔。
「私がどうかしましたか?」
自分の名前が聞こえたからには黙っているわけにはいかない。
慌てる2人(特にニア)。
「…ぃっ、いえっ、」
「何でもないよー、L」
「…そうですか。では、私語は謹んで下さい。会議中です」
「はーい」
ニアがキッと一つマットを睨んだ所を見て、女とは恐ろしいものだと改めて思った。
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