Long story
□僕はこの夏恋をした6
2ページ/9ページ
松田はこちらに何やら熱っぽい視線を寄越してきていた。そう言えば最近毎日それを見ているなと気付く。
「(ほかっておけば治まるだろう)」
しかし、私はその時の松田の視線の意味をその後直ぐに知ることになった。
昼休み
「あ、あのさ、竜崎、あの、話があるんだけど…」
「?はい何ですか松田?」
「此処じゃ話しにくいことなんだ…ちょっとついてきてくれない?」
「私、この後生徒会があるんですが…」
そう、急に昼休みに生徒会が集まることになったのだ。遅れると、少しまずい。夜神が簡単には許してくれないだろう。彼はその辺りに厳しい。この前だって(と言っても半年くらい前だ)ちょっと遅れたくらいで
「竜崎!時間に遅れるなんて、どういう事だ?」
と、凄い剣幕で、鎮めるのに一時間は掛かったのだ。それから私は気を付けるようにしているのだが、それがどうも難しい。
.