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□みどりのくま
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いつからいたのか



私は知らない










「初めまして。」




「ずっといました。」


夜の真ん中に目が覚めて


初めて話した


みどりのくまは



乾いた歯を見せ


呆れていた




毎日いたのと問うと



ずっと



とだけ答えた








朝はいない














また夜に目が覚めると




みどりいろのくまがいる





「どうしているの。」



答えない














みどりのくまは




メロンのにおいがした








「メロンの国から来たの?」
















いつからみどりのくまがいるのか知りたくて





私はずっと起きていた







「いつからいたの。」




「ずっとだよ。」




眠っていた






「どこかに連れて行ってくれるの?」


「自分で行けばいい。」





牙が1本抜けていた









「一緒に寝る?」





「ありがとう。」




みどりのくまが笑った











「メロンは好きだよ。」




「知っている。」






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