Long Dreamer

□掌中の夜
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生まれてきた、意味を





「君はもう用無しだ」




大の字に転がって、空を



慈悲のつもりなのだろうか



雨雲に拳を掲げ



頬を叩き、そして



いずれにせよ、どうでも




を与えてくれたような



視界に赤いものがちらついて




なにひとつとして残せなかっ





全身が裂かれるよう




拒絶された者の気持ちなど








「何故、わたしを……」













掌中の夜

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