リクエスト小説
□★お風呂ェッチ。
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部屋へ入ると、二人とも無言で汚れた軍手やらエプロンを外し、浴室へと向かう。
「……先に入って?お湯はもう沸かしてあるから…キレイにしてきてね…?」
「……………」
ずっと無言のまま入って行くレオナードを見送り、脱衣所に脱ぎ散らかした服をクリーニングする様に、使用人に頼んでおく。
「………………やっぱり、ちょっと可哀想だったかな……。僕の都合で振り回しちゃった訳だし…。
少しサービスしてあげよっかな…?」
一人で呟くと、マルセルは浴室の中のレオナードに声を掛ける。
「…レオナード?お湯加減、どう?…僕、背中流そうか…?」
「………………」
返事は返って来ず。
まあ、予想通りではあるが。
……やっぱりまだスネてるんだ…
ちょっと揺さぶってやろうかな……。
「………レオナード…?もう……僕と話したく…、ないの?
顔も、見たく……ない?」
「………」
あともうひと押し!!(笑)。
「レオナード、あの…ね?服は後1時間位で乾くから、…それ着たら、帰って…いいよ。
…あ…、ごめん…ね…。僕、外に出てるから……」
震える声音でそう告げると、中からザバッと大きな水音がしたと思うと、浴室の扉が勢いよく開いた。
出て行こうとするマルセルの腕を後ろから掴む。
「…………っ!!」
振り向いたマルセルの瞳には、思った通り、涙が。
必死な表情の一糸纏わぬ姿で仁王立ちになっているレオナードを見て、マルセルは内心、してやったり、とか思っていた(笑)。
レオナードは掴んだ腕を自分の方に引っ張り、マルセルを胸の中に抱きすくめる。
「………っ。ワリィ…、また…泣かせちまったなァ…」
そう言って、マルセルの頭に顎を乗せ、髪を撫でる。
「………ううん…。僕も……ごめん…ね…?」
レオナードはマルセルにキスしようと少し体を離したのだが、そのままマルセルの姿をじーっと眺めている。
………その視線は何故かエロさが混じる。
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