リクエスト小説
□★お風呂ェッチ。
2ページ/7ページ
仕方なく庭に出てみると―――。
「あのね、花壇の苗の植え替えと、肥料を撒くのを手伝って欲しいんだけど………?」
「………………はァ?!」
「…それが、結構量があって……。
一人じゃ無理だから、レオナードにも……」
そう言って、瞳をウルウルさせながら首を傾げ、見上げてくるマルセル。
「……………う゛////」
…………マルセルにかかれば、レオナードなど赤子の手を捻るが如く、簡単に陥落させてしまう。
どうすれば効果的なのか、わかりきっているからだ。
「………わーかったよ…。今日だけだからな……」
レオナードもこのおねだりマルセルには勝てず、成り行きで手伝うハメになってしまったのである(笑)。
しかし。
レオナードが黙っていられる筈もなく、とうとう文句を足れ始め、冒頭の会話に至ったので…………。
―――で、さっきの場面へ戻ります。
「…んっ………ん…ふ…////…やっ…」
…………まーだやっていたりして(笑)。
「……んんっ……ぷはっ、レ…レオナード?まだ終わってないんだよ?」
ギロ、と潤んだ瞳でニラまれても、ちっともコワくない。
………今は……ね………。
「……なんでェ、ちっと位、イイじゃねェかよ……」
ぽり、とバツが悪そうに顎を指で引っ掻くレオナード。
「…あと少しだから。お願い、頑張って……?…ね?」
「………なーんか、ワリにあわねェよなァ……」
「………。何か言った……?」
「…………いーや、……なーんにも」
「…あー、ヤレヤレ…、やっと終わったな……」
「ありがとう、レオナードのおかげで助かったよ。
…これで、花が咲くのを待つだけだね。楽しみだね!」
「……………」
「…………何?どうしたの?」
「ソレだけか?」
「……………何が?」
「……………こーんなにご奉仕したオレ様に、ご褒美の一つもくれない訳ェ?」
「……………」
「…………へーえ。そーゆーコト、かよ」
「………とりあえず、泥だらけだから戻って…お風呂入ろう……?」
「……………へーへー…」
すっかりフテくされてしまったレオナードを引き擦る様に部屋へと戻るマルセル。
…………全く、てんでコドモなんだから……
.