リクエスト小説
□★運命の悪戯。
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「ちょ……アイテムって……。
もしかして、あの…ベッドの脇に置いてある、不自然な程に大きいスーツケースの事ですか?」
「せや!ご名答!」
不安げなティムカとは対照的にご機嫌なチャーリー。
「あの中に……何が………」
「んっ……と、メイド服にナース服やろ?それとチャイナ服にセーラー服と、あとバニースーツもあったなぁ…。
ああ、それと♪」
「〜〜〜〜〜〜!!」
「フリフリのピンクのエプロンや!!」
パチン、と指を鳴らし、得意満面の笑顔で言うこの男………。
「ちょ………最後のエプロンて、……何ですか」
ティムカは呆れながらも恐る恐る尋ねる。
「エプロン言うたら、裸エプロンに決っとるやないか!?」
「///////!!!!!!」
絶句してしまうティムカを尻目に、
「ちゃーんとデジカメも用意してきたからな、ティムカ?どれから着たいか?」
と、チャーリーはスーツケースをベッドの上に開き、楽しそうに選んでいる。
「チャーリー……。僕、着ませんよ?」
ティムカの冷ややかな声にギクリ、と振り返る。
「な………何で?」
「何でもクソも、どうして僕がそんなモノ着なくちゃいけないんですか?」
ニコリと微笑むが、その瞳は全く笑っていない。
「そ……そんなモノて……ヒドイ…」
「そんなに着たければ、あなたが着ればいいでしょう?
……僕は知りませんからね」
プイっとティムカはベッドを降り、バスルームへ行ってしまった。
暫らくすると、シャワーの水音が響いてくる。
「はぁ……ヘソ曲げてしもたなぁ…。
ティムカがあないに怒るやなんて…
でも、別れんようになったから、あないな強気なんやろな。守護聖の話がどっちかだけやったら…」
―――――そう。
ティムカはチャーリーの望む事なら、全て叶えようとするだろう。
自分の恋人は、そういう人だ。
「……!!……せや♪」
突然、アヤシイ笑みを浮かべ、何やら行動を起こすチャーリー。
―――――一方、シャワーを終えたティムカは濡れた体を拭く為、バスルームから脱衣所へ出てタオルを探す。
「……あれ、確かにここに置いてあった筈なのに………?
バスローブすら……っ!!僕の服も無いっ?」
慌てて辺りを探すが、身に纏うモノはコレの他には一切見当たらない。
「………やられましたね……」
ティムカは呆れきってクスリ、と笑みを零す。
「……チャーリー?そこにいるんでしょう?
僕の体は何で拭けばいいんですか?」
ドアの向こうに気配を感じ、ドア越しに話しかける。
少し間をあけてカチャリ、と開いた扉からチャーリーが顔を出した。
「………怒ってへん?」
「……怒ってないから、タオルを下さい」
「んじゃ、俺が拭いたる……」
「自分でしますからいいです」
きっぱりと断られ、シュンとしながらタオルを渡す。
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