リクエスト小説

□陽だまりの樹。
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「――――よォ、また来てやったぜ、緑のチビ守護聖サマよ!!」

「あーーっ、また来たの!?
ってゆーか、チビ守護聖って何!?変な呼び方しないでよねっっ!!」

「まあまあ、ンなに怒ンなって。
…なァ、時間あんなら、ちょっと外、行かねェか?」

「えっ?う…うん、いいよ。……ねえ、チュピも連れて行っていい?」

「ああ?そんなのイチイチオレに断ンなくてもイイぜ」

そう言ってくるり、と振り向くと部屋の外へと歩き出して行った。


「…ふふっ。何だかんだ言って、優しいトコもあるんだよね?チュピ」


嬉しそうに話すマルセルの肩にチュピを乗せ、レオナードを追い掛けた。  









中庭にあるベンチで話をする二人――――。



「ねえ、何でレオナードは僕にそんなに構うの?僕の事、キライなんじゃないの?」

「はァ?何でそんな事聞くんだよ?」


マルセルはだって…、と言いながら口を尖らす。


「だって、最初はさ、もっとコワイ顔してたし、言ってる事ももっとヒドかったよ。
『ここはガキでも守護聖が務まるラクな宇宙なのか』とかさ…。僕、あの時本当に傷付いたんだよ?」


マルセルはうつむきながら足をプラプラと揺らしている。




――――全く、コレのどこが、ガキじゃねェってんだ?そのものじゃねェか、この態度といい…。




「…ああ、あれは…。悪かったよ、オレも言い過ぎた。
だけどな、オレだってお前みてェなガキが守護聖やってるとは思ってもみなかったからな」


バツが悪そうにマルセルの頭にポン、と手を乗せる。


「……え?何で……?」


不思議そうにマルセルはレオナードの顔を見る。








全く……。そんな無防備なカオさせてよォ…。  







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