リクエスト小説

□大切なひと。
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「おいコラっ!!ルヴァっ!!」









乱暴に執務室のドアを開けるなり、怒鳴り込んで来たゼフェルを嬉しそうに迎えるルヴァ。



「おや、ゼフェル。あなたの方から訪ねて来るなんて、珍しいですねー。昨夕にあれ程、(ピ―――――――…自主規制・笑)
…したのに、寂しくて私に会いに来たんですかー?」

「!!!!」

「昨夕のゼフェルは、いつになく素直でカワイらしくて、イヤらしくて…////、本当に…」

「わ゛――――っ!!!
ヤメロ!!何言ってんだ、このバカ!!」



これ以上言わせておいては何を口走るか判ったものではない(笑)。



「テメー、女王や補佐官に何言ったんだよ!!」



もう怒りと恥ずかしさ以外の感情をどこかに忘れてきたかの様なゼフェルの様子を余所に、ルヴァはしれっと答える。



「…え?…ああ、私のゼフェルがですねー、どれ程カワイイか、お話しただけですよ?」

「かっ…カワイイって、何だよソレ!?」

「本当の事ですよー?ゼフェル。私はあなたの事が愛しくて堪らないんですよ。ですから…」

「……オイ。まさか、その昨夕の事も…」

「ええ、お話しましたよー?」






がくり、とその場に膝を着いてしまったゼフェル(笑)。




「ああー、どうしました?ゼフェル。大丈夫ですか?」

オロオロとゼフェルに駆け寄り、側にかがみ込む。







……ゆうべの……アレを……か…?





実は昨日の情事では、ルヴァがゼフェルにほんの微量の媚薬を使用し、結局朝まで一睡もせずに攻め続けたのであった…(笑)。
その行為自体にあまり慣れていないゼフェルの体の負担を軽くするべく、使ったワケなのだが…。

要するに、効きすぎたのである(笑)。
ゼフェルには勿論の事、媚薬のせいで乱れに乱れ切ったゼフェルにルヴァが煽られ、誘われ、攻め続けてしまい更に別の意味でも負担をかける事になってしまった、という話なのだ。


「なんつーコトを…」


ゼフェルは知らずの内に涙で潤ませた瞳で、ルヴァを睨む。



「大丈夫ですよ?彼女達は理解してくれていますから」

「俺が理解できねーって言ってんだよ!!」



そんなゼフェルの困惑顔にもそそられてしまっているルヴァ(笑)。

ゼフェルはずっと俯いたまま、動かなくなってしまった。




「ゼフェル…?」




両手で頬をそっと包み、瞳を覗き込むように視線を合わせる。


「…私の事、キライになりましたか…?」



ビク、と燃えるような紅い瞳が一瞬揺れた。





…ルヴァはズルイ。
いつもそうやって聞いて来るけど、俺がそんな事言える筈が無いって、知っている。
俺がルヴァの事をキライになるなんて…。

あるワケないんだ。
ルヴァもそうだ。俺の事をキライになる筈はないって判ってる。
俺達が離れる時は…。死ぬ時しか有り得ないってお互い感じている。
サクリアを失って、聖地を去る時が…。その時かもしれない。時間の流れに阻まれ、永遠に――――。






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