リクエスト小説

□大切なひと。
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ある日、鋼の守護聖ゼフェルは女王アンジェリークに呼ばれ、謁見の間に出向いた。






(俺…何かやらかしたっけか…?最近は大人しくしてた筈なんだけどな…)





呼び出される理由に、皆目見当のつかないゼフェルは、しきりに頭を捻りながらも促されるままその場所に足を踏み入れた。







「あぁ、ゼフェル。急に呼び出してしまってごめんなさいね?大丈夫だったかしら?」



女王アンジェリークはその優しい微笑みでゼフェルに話かける。その横には補佐官のロザリアが佇み、同様ににこやかにその様子を見ている。



「あ?別に…」



ゼフェルらしい反応にアンジェリークもふふっ、と笑みをこぼす。
一体何の用件なのか。ゼフェルは少し緊張していた。



「…。何で俺を呼んだんだ?」



少しふてくされた口調のゼフェルに、気を留める事無くアンジェリークは続ける。



「あら、そうじゃないのよ、ゼフェル。あなたの心配する様な話じゃないの」

「…?」



何がそんなに嬉しいのだろうか、と思う程女王の機嫌は良い。


「ゼフェル…?あなた、最近すごく変わったわよね。
…何て言うのかしら、内面から光り輝くっていうか…。前よりもとても素敵になったと思うわ」



アンジェリークの言葉に面食らうゼフェル。



何の話だ…?



「それに、肌もツルツルで羨ましい…。私にも分けて欲しい位ね。きっと、充実しているのねぇ」

「???…」



さっぱりワケの判らないゼフェルにロザリアが付け足してやる。


「…あのね。陛下は、ゼフェルが人間として成長した事がとても嬉しいのよ。
あなた、以前とは比べられない程、良い方向へ変わったわ。自覚はないのかしら?
あなたの傍にいる人が良い影響を与えてくれた事が最大の理由だと思うわ」

「…//////。」


確かに今あるゼフェルは恋人である、ルヴァの影響が最も強い事はゼフェル自身を始め、皆感じているだろう。
ルヴァが居てくれたからこそ、ゼフェルもここに居られたのだから。
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