リクエスト小説
□君に、メロメロ。
1ページ/6ページ
「俺はそんなのゴメンだからな!!そーゆーのがしたけりゃ、別の相手を探せよ!!」
「な…別のって、ゼフェルじゃないと意味無いんだよ!!」
「うっせー!!しつけーぞ!!」
「あ…っ、ちょ…ゼフェル?!」
執務後の宮殿の廊下で、派手に言い争っているこの二人………。
お察しの通り、ランディとゼフェルである。
ゼフェルはもう沢山だとばかりに、その場を走って立ち去ってしまった。
残されたランディが、可哀相な位にガックリと肩を落として立ち尽くしていた。
ケンカの理由は知れずとも、結局いつもの如く…ランディが折れて仲直りするのだろうと、偶然それを見ていた人物が声を掛ける。
「…またお前らは…ココをどこだと思ってるんだ?」
「あ…オスカー様…」
「どうした、またケンカか?」
「ケンカって言うか…。ハハ、ゼフェルは照れ屋だから、しょうがないんですけどね」
「ランディ…お前、ゼフェルの本音を訊きたくはないか?」
「え…?!」
「いつもいつもああやってケンカになって、結局のところ…有耶無耶になってるんじゃないのか?」
「あ…それは…そうなんですけど、そんな事出来るんですか?」
「まあ…出来なくもないが、な?」
「ほ…本当ですか、オスカー様?!」
「少々…卑怯な手ではあるがな、無いわけじゃない」
「お、教えて下さい!!実は俺…だんだん自信、無くなってきちゃって…」
「そうか…。じゃ、俺の館へ寄って行け。小道具が必要だからな」
「は、はい!!」
こうして、ランディはオスカーと共に彼の館へと向かった。
.