リクエスト小説

□イヤよイヤよも好きのうち?!
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ゼフェル、何度言ったら理解するのだ?!」


「うるせー!!………てめーも大概しつけーんだよ!!
もう…俺に構うなって…、言ってんだろ!!」

「ゼフェル!!」










「………それで?ゼフェルは天の岩戸に籠もりっきりってワケ?」


オリヴィエは楽しそうに自分の髪を指にくるくると絡めながら身を乗り出して尋ねる。


「ああ…、全く。何故あそこまで頑なになるのか………」

「んっふっふ〜☆それってさぁ、相手がジュリアスだからじゃないの?」

「………他の者にはそれ程ではないと…いうのか?」


ジュリアスは僅かに眉間に皺を寄せながら、彼の淹れてくれたハーブティーに口を付けた。


「んーーー…、そうだねぇ?ま、大体皆同じようなモンだけど…。
殊更ジュリアスに対してだけは過敏な反応してるみたいに見えるからねぇ…。
ジュリアスはさ、ホラ、ルヴァと違って言ってるコトは至極正しいんだけど、取り付く島も無いっていうか…優しさが足りないじゃない?」

「なっ……………?!」


オリヴィエの暴言にジュリアスは危うく飲み掛けのお茶を吹き出しそうになった。


「ああ…、ゴメン。そういう意味じゃなくてさ」


ゴホン、とひとつ咳払いをするとジュリアスは平静を装う。


「で、ルヴァはルヴァで物腰は優しいんだけど、押しが弱くってゼフェルにいつもスルーされちゃうでしょ?」


「………オリヴィエ。そなたも恋人の事をよくもそこまで言うな…?」

「この二人を足して2で割ったら、丁度イイ守護聖が出来上がるといつも思うんだよねぇ?私は」

「………言われ放題だな…」


ジュリアスは苦虫を噛み潰したような表情で恨めしそうにオリヴィエを見ている。




「ふふっ、ゴメンゴメン。ちょっと言葉が足りなかったよね?………そうじゃないんだよ」

「?」

「ホラ、ジュリアスは
さ、口うるさくて、固くて、融通が利かなくて………って!!
ちょっと、怒んないでよ?!…もう、最後まで人の話は聞きなさいっていつも自分だって言ってるでしょう?」

「…まだ何も言ってないぞ」

「あのね、そのカオ!!コワイよ…全く…」

「…そんなことを言われてもな」

「もう…。でもさ、誰よりも皆のコトを気に掛け、細部にまで気を配ってる。…そうでしょ?」

「………////」

「私達でも判り辛いのにさ、ゼフェルにそれを汲み取れって言ってもねぇ、そりゃ無理ってモンでしょ?」


オリヴィエは大袈裟に肩を竦めてみせた。


「………そんなに私は酷く判り辛いのか?」

「アラ、今更どうしたの?そんなコト気にするなんて、らしくないじゃないの」


ニヤニヤと顔を覗き込んでくるオリヴィエに少々ムッとしながらもジュリアスの平常心を揺るがすまでには至らなかったらしい(笑)。


「ねっ?ゼフェルに好きだって、言ってやったの?」

「………////いや、まだだ」

「…そっか」

ひとつ溜め息をつくと、ジュリアスは立ち上がった。


「ジュリアス?これってものすごく古典的でよく使われる方法だけどさ…」

「………なんだ?」

「追ってダメなら、逃げてみたらどうよ?」

「………!!」

「…ふふ」



何かを感じたジュリアスはふっと笑みを零すと、オリヴィエの執務室を後にした。










「ま、頑張んなよ?ゼフェルもあんたのコト………」










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