リクエスト小説

□愛の媚薬。
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「クラヴィス?入るよー?」


執務室の扉がノックされるのと同時に、オリヴィエが部屋に入ってきた。


「ああ、どうした?」


オリヴィエの姿に頬を緩ませて答える。

珍しく(笑)机に向かい、執務の途中であるらしいクラヴィスの所まで歩いて来ると、コトリ、と透明な液体の入った小さな小瓶を置いた。


「ハイ、コレ。ルヴァから預かってきたよ。…珍しいよねえ、クラヴィスが誰かに何か物を頼むなんてさ」


不思議そうな顔をして腕を組みながらその小瓶を眺めている。


「オリヴィエ。こちらに…」


そう言って椅子を僅かに引くと、オリヴィエを促す。
オリヴィエは、ふっと目を細めて微笑むと、クラヴィスの首に腕を絡め膝の上に収まった。






「ねえ…。これ、何?」


オリヴィエは小瓶を手に取り、クラヴィスに尋ねる。


「大した物ではない…ルヴァは何か言っていたか?」

「んー…。あ、量はほんの少しで効果があるって。何に使うの?」


首を傾げるオリヴィエに優しく微笑ってキスをするだけで、答えてはくれない。


「んっ////ちょっっ・・・ん、ふっ」


やがて深くなる口付けに夢中になっている途中で再び扉がノックされた。








「クラヴィス?入るぞ…?」


書類を手にしたジュリアスが室内に入ってきたが…。






「////っ!!」







漸く唇を離した二人は、入り口近くで真っ赤になって固まっているジュリアスに気付いた。



「////やだ…、ジュリアス、いつからそこに////」

「ついさっきだ…(笑)」

「何?クラヴィス、気付いていたの?」




二人のやり取りにやっと意識を取り戻し、ジュリアスは深い溜め息をついた。







「全く…、そなた達は///////」

「ゴメン、変なトコロ見られちゃったね」

「それで…?ジュリアス、何の用だ?」

「ああ、至急この書類に目を通しておいてくれ。
…最近はそなたも期日を守るようになってきたので、執務が滞る事なく進められる。…オリヴィエのおかげだな?」


そう言って、二人を見遣るジュリアスの視界に入った、机上の小瓶。


「…ジュリアスも変わったよねえ?ルヴァと付き合うようになってからさ…って、どうしたの?ね…ねえ?」



ジュリアスはその小瓶で視線を止めたまま、ピクリとも動かなくなってしまっていた。
その瞳は大きく見開き、眉間には深い皺が刻まれている。


「ジュリアスってば!!どうしたの?」


オリヴィエの声に反応を見せずに、それをずっと凝視していたが、やがて低く、静かな声音でクラヴィスに尋ねる。







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