リクエスト小説

□安らぎの中で見る夢は。
1ページ/7ページ

―――――初めて彼を見た時、とても驚きました。
本当に守護聖なのかと思う位派手で、自由で。
そして奔放に見える外見とは裏腹に、自分も周りも現実もこの世界の事も、冷静に把握している人なのだと。


そんな彼の事をもっと知りたくて、彼に会いたくて、何度も聖獣の宇宙から訪ねて行った私を、いつも快く迎えて下さいました。


彼の話はたまについていけない所もありましたが、私は彼の楽しそうな笑顔を見ているだけで幸せでした。

……時々、私に化粧をしようとするのを除けば、彼と居られる時間は私にとって、至福の時になっていたのです。


人として彼に惹かれていくのを感じてはいましたが、やがて私が彼に対し、こんな感情を抱くなんて……。
我が身を疑いました。
それは初めて得た、甘く、切ない痛みを伴う、不思議なもの。

私には、止める事ができなかった。
いや、止めようと気付いた時には、もう手遅れだったのです。





私は、その言葉を口に……していたのです。










『私はあなたを、愛しています』






.
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ