過去小説
□心ハ届カズ消エル戀
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(あんなに思い悩んで…)
信長のこと
彼のやり方に納得がいかない表情の光秀。
そして、一族を虐殺されたことで、信長に恨みをもった孫市
この事件が起きる前には何度か光秀とも共に戦ったことがあった。
それ故に、彼がどれだけ悩んでいるのか…なんとなく孫市にも理解ができた。
「ヤツのやってることは…間違ってるんだ」
彼に直接言ってやりたかった。
できればこの気持ちを共有させたかったのかもしれない
あいつの悩みの元凶も…一族の仇も…
そう…すべて信長が悪いんだ…
あいつさえいなければ…
自分の敵討ち、そして光秀の悩みの種を消し去る…
「一石二鳥じゃねーか。」
そう…そして光秀は自分のほうを振り向いてくれるだろう…
そう思った。
「まったく…俺もどうかしているな。男に興味持っちまうなんて…」
綺麗な長髪、整った顔……そこらへんの女性よりずっと美しく…魅力的だった。