えるりっく君ち

□匂い2―strong smell!
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『匂い2―strong smell!』


―君の匂いがこの家からしなくなってどのくらい?
同じシャンプーの匂いがしない。
歯磨きの匂いもボディソープの匂いも。


「アル」

アルフォンスが目覚めると間近にエドワードの顔。

「おはよう。おかえり兄さん。」
「おはよう…ってもう11時だぞ。今日は起きない予定か?」
「起きる起きる。ごめんなさい。すぐ着替えて行くね。」
「おう。みやげあるぞ。」

エドワードはそう言って後ろ手でドアをしめ、アルフォンスの部屋を出て行った。
アルフォンスはベッドから飛び起き、いつもの倍速でパジャマを脱ぎ、服に着替える。
さっきまで着ていたパジャマを手に洗面所にダッシュ。
片手に歯ブラシを持ち、もう片手で洗濯機にパジャマをほおりこむ。
歯磨き粉を捻りだし歯ブラシに塗り付け咥える。
そこでふと思い付きリビングにいるエドワードのところへ行く。

「兄さ〜ん」
「ん〜?」
「なに?この臭い!」

リビングにはちょっと変わった臭いが漂っている。

「何って土産。本場の『キムチ』」
「えぇ〜?ボクキムチ食べられない………」
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