えるりっく君ち
□体育祭
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『体育祭』
「兄さん体育祭何に出るの?」
「『バスケ』」
「一緒だね〜。ボクも『バスケ』なんだ。当たるかな〜?」
「まぁ学年違うから学年一になってからだな。」
「ボク兄さんと対戦したい!頑張って兄さん!」
「そりゃ負ける気しねえけど、アルは1年だろ?いくらアルが上手くったって他の奴等が…」
「大丈夫、大丈夫。決勝戦楽しみだな。」
「どっからくるんだその自信。」
「見てのお楽しみ。」
体育祭当日。
エドワードのクラスは当然のように勝ち進み、易々と決勝戦の出場権利を手に入れた。
―どれどれアルのクラスは…と。
エドワードは人をかき分け黄色い声援が飛び交う方へ進む。
―やっぱりな。
アルフォンスのチームは明らかに他のクラス(もしくは学年も違う)の女の子達がキャーキャー声援を送っている。
ホイッスルとともにアルフォンスのチームの試合が始まる。ジャンプボールをしたアルフォンスは、一度味方に渡し、それをすぐまた受け取りそのままドリブルで2人3人と相手チームをかわしてシュート。
―これか。『一人でできるもん大作戦』。
さっくりと次のシュートを決めたアルフォンスがエドワードに気付く。試合中なのに満面の笑みを浮かべエドワードに手を振るアルフォンス。
「ははは…」
周りの女の子達の視線を感じつつ軽く手を挙げて答えるエドワード。
決勝戦。
予想通り(というより予定通り)エドワードチームVSアルフォンスチーム。
「ねっ兄さん。」
「はいはい、アルの言う通りになったな。」
「ボクが買ったら来週のご飯当番よろしく。」