Novel 2

□君と花と太陽
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・・・・


『なァ・・金蝉

俺に名前つけてよ・・』

お前が俺にそう言った・・・・


だが・・さほど悩まなかったんだぜ?



『・・・・・悟空』

目には見えぬものを悟る事が出来る者


お前にぴったりだと思った・・



いつも俺を見透かしそうなデケェ目で見て来るし・・



何よりお前は優しかった


俺はそんなお前を守っていってやれるか?


いつまでもお前の太陽でいられるか?



お前が迷った時・・・

道を照らしてやれるか?


俺はそんなたいそうな事は出来ねぇ・・



俺は太陽じゃない


むしろお前の方が太陽に見える・・


あん時だって・・・








『なッな〜!!金蝉!!』


『何だ騒がし・・俺は仕事をしてんだから黙ってろ』


『いいじゃん別に!!それより見てよ((笑っ』

パッ


『・・・・どっから持ってきたんだ』

悟空の手には泥がついているが立派に咲いている花がある

『裏庭にあったんだ!!綺麗だろ((笑っ


金蝉はいつも部屋に籠ってるからこの花見て頑張って欲しくてとって来た((笑っ』


そう言いながらニパッっと笑う悟空


金蝉はふと思った



あん時俺の髪を見て言った言葉はこんな感じだったのか?


チッ・・

マジで眩しいじゃねぇか・・


そう思いながら悟空の頭を撫でた


『あぁ・・・ありがとな』

フワァ・・

金蝉は優しく笑った


『あぁっっ!!!金蝉が笑った((笑っ』


『なんだよ;悪いのかよ;』


『ううん・・ただ喜んでくれたんだって思って』

そう言った悟空の顔がなんとなく太陽に見えた・・・




本当に眩しいかった

この笑顔が俺を変えたんだ・・・



やっぱり俺はお前のほうが太陽に見える

お前の笑顔が温かい・・


これから先この笑顔に雲がかかるなら風になって飛ばしたい・・・


霧がかかるなら俺が照らしてやりたい・・


この笑顔を守りたい・・

そう思った・・


なァ・・悟空・・

お前はずっと笑っていやがれ

ずっと俺の隣りで・・

俺の太陽でいろや・・
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