Novel 2
□君の笑顔を
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今日は見回りもなく頓所にいた平助は一人悩んでいた
唯一の飲み仲間の新八や原田に相談しようと思ったが二人とも見回りに行ってしまった・・
隊士たちも今は出払っていて頓所はとても静かだった・・
『はァ・・・・・』
太陽が真上にある
空は雲一つなく清々しい
でも今の平助の心には霧がかかっていた・・
部屋にいても戸を締切って悩んでいたら部屋が暗くて自分の気持ちまで暗くなって来てしまったので庭にでることした・・・
そして空をまた見てため息・・
『おぃ平助?珍しいじゃねぇか・・お前がため息なんて』
そんな所土方が通りかかった・・
土方も今日は仕事も見回りもないらしい・・
『どうした?悩みがあるなら俺で良ければ聞いてやるぜ?』
平助を心配した土方は平助の隣りに座り言った
土方と平助は一ヵ月前に晴れて付き合う事ができた・・
とは言っても今までと変わった事はあまりない・・
時々手をつないだり抱き締めてたりするくらいだった・・
もちろん土方からだが
そんな関係である土方は平助が悩んでいるのをほっておけるわけがなかった・・・
しばらく沈黙が続いたあと平助は静かに喋り始めた・・
『・・・・・土方さんは・・・武士道ってどんな事を言うと思う?』
・・・・・・・
『・・・自分が生きて行く中でこれだけは譲れないものだと思うんだが・・
違うのな?』
少しびっくりした表情で答える土方さん
だかそれを聞いて平助は
『・・やっぱりそうだよね』
その答えを聞いてよりいっそう落ち込んでいた