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□変わらない日常
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体中からいやな汗を掻いていた。
よっぽど嫌な夢を見たようなのに、当たり前のように覚えていない。
まあ夢というのは、そういうものだから、大して気にせずに学校に行く準備を始めた。
最近は毎朝のように、不快な気がする。
嫌な夢だということは覚えているんだけど。
なんか曖昧ではっきりしないことにイライラしている自分がいる。

とりあえず、気持ちを切り替えて学校に行きますか。
と考え、制服の上着に袖を通し、ズボンに裾を通して。
今日も、いつもと変わらず流れる日常。
変わらない日常が幸せなのか、変わらない日常が不幸せなのかなんて、僕にはわからない。
でも、これのままで良いんだと思う。
だって、僕の周りが静かななのは、好ましいことではあるのだから。
当然、僕には幼なじみもいなければ、お隣に住む同級生も恋人もいない。
それが当たり前なんだからしょうがない。
実際、世の中はそんなものである。
割りきって考えた方が世の中平和に生きられると思っているから。

しかし、こんな僕にも理不尽さを感じることくらいはある。
すべてが平凡で月並みな僕。
勉強も運動もできないし、特技もない、特徴もない。
ごくごく普通、どこにでもいるような少年であるからして、少しくらいは凄い人に嫉妬もする。
でも、そんなことしてても始まらないから、普段は考えないようにしている。
こんなどこにでもいそうな高校生による日常。
正直、特筆のしようもないが、だらだらと綴っていこうじゃないか。

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